Hard Off久留米国分店のギターメンテナンス

こんにちは。

ハードオフ久留米国分店の店長をさせて頂いている

高橋と申します。

最近はネットモールでご購入頂けるお客様も

うんと増えて、その分お問い合わせも増えてきました。

その中に

「どういったメンテナンスをしているのか」

というお問い合わせも多いので

今日はご紹介させて頂きます*

私自身の簡単な自己紹介から…

私は高校生の時よりベースを始めて、その後

ギター、ピアノ、ドラム…など

いろいろな楽器に触れてきました。

というのもバンド活動をする中で

一番ハマったのがレコーディング、宅録で

とにかくのめり込みました。

最初は15年近く前ですが

始めに触れたのはビートルズも使ったという

4トラックのカセットMTRから。

自分でパソコンを初めて買って

インターフェイスを買って、

SONARを買って…

そのうちいろいろな楽器が必要になって…

弾けないから練習して…

とそういう経緯もあって本当に楽器、音楽が好きです。

音楽を通していろいろな出会いがありましたし

今もお客様を通して出会いがたくさんあります。

今の私の仕事はとても楽しく感じています*

長くなりましたが早速メンテナンスをご紹介します。

今回はこちらのepiphoneレスポール。

スカーフジョイントのネックということで

中々にお求めやすいモデルです。

しかし品質の高いepiphoneは

憧れのレスポールが欲しいという気持ちを

満足させてくれるものだと思います。

メンテナンスは、

非常に奥が深いので

私一人でなんとかしようというのは絶対にやりません。

特にフレット関係やナット、

ネックに関する深いアプローチは修理専門に依頼します。

とにかく説明に進みます*

まず最初に行うのはチューニングです。

ギターはチューニングされることを前提に設計されています。

弦の張力はイメージよりも強いもので

何十キロという負荷がネックにかかります。

チューニングをせずに初期診断をすると

正しい情報は得られません。

※一人で撮影を行っているためお見苦しいところがあるかもしれません。また、本来の持ち方や押さえ方ができない場合がありました。笑

お許しください><

ネックをタッピング法で見ていきます。

1フレットと12フレットを押さえ

1フレットと12フレットの間をタッピングします。

要は弦をネックに真っ直ぐ当てることで

ネックが真っ直ぐかを確認します。

タッピングした弦とフレットにはがき1枚分隙間があれば

ネック状態が良好といわれていますね。

これをまず各弦で行います…

が、ネックのチェックは非常に熟練度が問われるもので

勿論これだけで結論は出しません。

(一人で見ながら写真は難しいですね。笑)

1フレットと最終フレットでも確認し、

1フレットと12フレット間隔で見たときとの差を確認します。

そこでハイ起きの感じを捉えてから

さまざまなフレット間隔で見ていきます。

文章だけだと難しく見えますが

とにかく私自身を熟練度を上げるためとにかく何度も何度も見ます。

しかも厳密にいうとフレットの減りも

各フレットで違うのがほとんどなので

このタッピング法だけで結論は出しません。

と、いうかそういった理由もあって

ネックが必ず真っ直ぐだからOKというわけではないので

注意深く見ていきます。

そもそもトラスロッドが効いてくれる範囲は限られていますので

ネックが真っ直ぐじゃないからこのギターはダメ、

というよりも

正しいネックの情報をお店としても捉えて

今後使って頂ける方にギターと今後どういう付き合い方が必要か

説明できればベストだと考えます**

※ネックに関してはいろいろな楽器店さんや

詳しい方があらゆるところで説明されていますので

是非参考にしてください*

次にナットを見ます。

一般的に3フレットを押さえて

0フレットからの間隔をタッピングします。

そこで(これは私の感覚ですが)

はがき1.5枚分から2枚分くらいの隙間があればよしとしています。

隙間がなさすぎたりくっついていると

ほとんどの場合ビビりが起きます。

逆に隙間が多すぎるとナット交換したときの処置が甘いか

まれに初期不良などもあるようですね。

私はナットは作れませんのでさらに詳しく見てもらうこともありますが

ナットの溝によって0フレットのノイズが発生していたり

交換されたナットがその個体に違和感を感じるときは

交換や再度溝切など依頼します。

次に全フレットを演奏します。

とにかく弾かないと解らないこと

弾いて初めて解ることはたくさんあります。

私の演奏のクセは結構浅めでフレットぎりぎりで押さえるので

強め、ポジションの真ん中で押さえたりして

怪しいポジションは何度も往復したりします。

アンプでも音を出します。

生音だと気になることも

アンプを通して気にならなくなることもあります。

勿論それで良しという意味ではなく

お客様に特価でご案内する場合には

妥協点として説明のポイントにする場合もございます。

で、次に大事なのはトラスロッドの余裕です。

中古楽器をお探しの方はロッド残を気にされる方が多いです。

今後どうこの個体と付き合っていくのか、

というポイントとして非常に重要ですよね。

初期診断の様子に合わせてネックを軽く調整します。

というより、トラスロッドが効くかを見ます。

メーカーによって個体によって効きが違いますので

ほんの少し回してすぐネックが動くものもあれば

同じブランド、型番なのに効きが全然違うものもありますね。

とりあえずロッドが回るか、

という見方だとロッドを締め切り効かなくなった後に

とりあえず緩めている場合もあるので

効くかどうかをポイントとします。

しかしこれが多弦ギターやベース、

効きが怪しい個体だと時間をかけて確認します。

1日まるまる置くこともあります。

イタズラに回すのではなく

しかし当然ながら弦のゲージの違いによる張力や

弦自体がサビきっているときもあるので

そういう場合には

この段階でロッドを回さずに確認する場合もあります。

では電子系統のチェックに入ります。

ヴィンテージ品や高級ラインは

ガリノイズがあっても交換しない方がよい!

という場合もあります。

今回は廉価版ですので

まずは気持ちよく弾きやすく弾けるのがポイントですよね。

さてガリの原因ですが

ポット接触部分の摩耗による場合と

ホコリの混入による場合があります。

摩耗に関しては接点復活材で

一時的に気にならなくなる場合もありますが

接点復活材がいくら粘度が高いといっても

液体である以上応急処置でしかないと考えます。

交換がベストですね。

ガリがなくてもエアでしっかりホコリを取っておきます。

意外と新しいものならほとんどがこれで解決します。

電子系統の診断、簡単なホコリ除去が終われば

弦をカットしていきます。

ビスが結構さびてもったいないですね。

とにかくまずは分解してピックアップから見ていきます。

ピックアップの裏側を見てわかる情報は確認していきます。

出来る限りカタログを探して情報と照らし合わせますが

解らない場合もあります。

解らない場合は

その分特価として現状ご案内する場合があります。

というのもピックアップのグレードや純正かどうかというのは

ギターにとってかなり重要なポイントだという認識だからです。

出力が不安な場合や

ヴィンテージにおいてはテスターで実際に計測することもあります。

この段階でピックアップ不良があれば交換や配線やり直しなど

手が入ることがあります。

電子系統は言えばどうとでもなります。

しかし現行のモデルに変わったからと言って、

オリジナルよりグレードの高いピックアップがついているからと言って

価値が高いとは言い難い部分もあります。

そこもまた奥が深い部分ですよね。

ここで個体によってはビスのサビを簡単にホビーグラインダーなどで

落とすことがあります。

あまりにひどいものに限って行い、

個体によっては軽く磨くだけにとどめることもあります。

しかし、ビスを外した時に茶色いサビがパラパラと落ちるレベルだと

新品に変えるか磨きを入れます。

今回は低価格帯のモデルということもあって

磨きを入れて全体の美観を意識しました。

指板の磨きに入る前にバリや

フレットの状態を確認します。

触ると解るのですが

フレットの端だけ浮いて弦が挟まることもあるので

良く確認してきます。

これも個体によりますが

指板の汚れを専用のクリーナーで磨きます。

レモンオイルで汚れを浮かす場合や

軽く拭くだけのときもありますが

指板の乾燥や素材、

状態で勿論どうするのかは大きく変わってきます。

指板に直接つけず専用のクロスにつけて

出来る限り磨きます。

フレットに磨きを入れていきます。

一度マスキングテープをクロスなどに貼って

粘着力を弱めてからマスキングしていきます。

指板の状態によってはマスキングで傷めることもあるので

これも注意するポイントですね。

その後目の細かいスコッチで磨いてから

研磨剤で磨く、

もしくは研磨剤のみで磨くなど

これもフレットの状態を見て判断します。

綺麗になりましたね。

押弦の痕が見えますでしょうか。

フレットに残りが十分にあっても

長年の放置でこの痕が演奏に支障をきたす場合がありますので

まずはどこにこの痕があるのかを把握しておきます。

フレット摺合せには色々な意味、パターンがあって

ネック状態に合わせて摺合せを行う場合や

フレットのトラブルに合わせて調整する場合があるのですが

ネック状態は良いのにフレットだけ処置を加えるようなことが起こると

高さだけがみるみる減っていきます。

勿論ネックまっすぐ、フレットはいつも新品、が理想ですが

そうもいかないので実際に弦を張ってから

改めてどうするか検討します。

キズ…とは言い難いですが

こういうのも見落とさないようにします。

出来る限りパーツも磨きます。

勿論ギターの年式によってはあえて手を入れない場合もあります。

特にヴィンテージライクなルックスが魅力の個体の場合

全体のバランスを見てこれも考えます。

ボディを磨きます。

塗装によってポリッシュやワックスを選ぶのは当然のことですが

私の経験上何度も失敗経験があり…

これは非常に気を付けていることでもあります。

やはり磨くのは気持ちがいいですね。

ビスも磨いてあるので美観を取り戻しました。

では早速セットアップに入ります。

まずはある程度弦高を調整します。

ここでは大まかな感じだけにしておきます。

弦は伸ばしながら張っていきます。

ピックガードを戻しておきます。

綺麗になりましたね*

ではチューニングを何度も行った後

改めてネックの状態を確認します。

ゲージはなるべく新品出荷時に

張ってあったものを選べるといいですね。

当然ですが初期診断とネックの状態は

変わる場合も少なくありません。

ネック調整→弦高→オクターブ調整の順で行います。

ネックの状態は弦高、オクターブに影響しません。

弦高はネック状態に影響しますが

オクターブ調整には影響しません。

というわけでこの順番で行います。

そしてそれぞれの調整のあと

必ず全フレット演奏を行います。

またチョーキングやスライドを試して確認します。

やはり楽器としてどうなのかというのが

ポイントなのでとにかく何度も何度も弾きます。

(一人で撮影しているのでわかりにくいですが

オクターブを見ています笑。)

最後にピックアップの高さです。

ピックアップはマイクです。

カラオケでもそうですが

マイクを離せば声は小さくなりますね。

ピックアップも高さによってボリュームは変わります。

最終フレットを押さえて距離を測ります。

2mmを基本にして調整していきます。

※実際は最終フレットを押さえて確認します。

これも実際にセレクターを切り替えて演奏のニュアンスで

確認します。

基本は音量差なしが一番いいですが、

実際の音量というよりリアピックアップの高域の出方で

バランスを取るのが私は好きです。笑

ここまでしたらもう一度チューニングを緩めて

再度チューニングしてチェックしていきます。

やはり全ポジション演奏を行い確認します。

最後に重量を図ります。

ネットで購入される方にとって重さは気になる所ですよね。

ライブで使えるのか、音の雰囲気の手助けとして

気になるポイントだと思います。

完成です。

セレクターのつまみは変わっているみたいですね。

ここまでが私が一人で行う場合のメンテナンスです。

症状によっては修理スタッフに依頼する場合や

外注に出す場合もあります。

いずれにせよ、これまでのメンテナンスを踏まえての値段設定を

行います。

中古楽器の魅力の一つとして

その個体の良い所も悪い所も加味してどう付き合っていくのかを

考えるのも楽しみのひとつだと私は思います。

1本1本心を込めて手を入れていますので

是非是非一度ネットモールをご覧ください*

解らないことはいつでもお問い合わせくださいませ。

長々とありがとうございました。

 

メンテナンス 掲載 / 高橋雅彦



 

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